=====スポイラーアラート=====
2022年9月から始まったSTAR WARSの実写版スピンオフドラマ「アンドー」のシーズン1が終わった。
STAR WARS:EP4「新たなる希望」に繋がる映画「ローグ・ワン」のさらにスピンオフ作品となる。
STAR WARS作品の全ては、このEP4「新たなる希望」がベースとなっているのだが、最初のオープニングロールで説明される、「反乱軍の最初の勝利」と言うのが、「ローグ・ワン」でのスカリフの戦いであり、「反乱軍のスパイ」と言うのがキャシアン・アンドーなのだ。
キャシアン・アンドーを演じるのは、「ローグ・ワン」と同じ、ディエゴ・ルナ。
存在は1977年の公開時から知られていたが、そのキャシアン・アンドーがどうやってスパイになっていくのかを描いたドラマになる。
「ローグ・ワン」でデス・スターの設計図を盗み出したのはキャシアン・アンドーとジン・アーソだが、映画ではスパイのアンドーよりも、デス・スターの設計者であるゲイレン・アーソの娘のジンが関わっていく話がメインとなっていた。
「新たなる希望」は、ルーク・スカイウォーカーの冒険のような形で進んだが、銀河帝国の非道さや残虐性、そしてその中からいかにして反乱軍が出来ていったかと言ったバックストーリーの存在は重要で、アニメシリーズ「反乱者たち」で、ようやくその一部が示された。
同様に「新たなる希望」の中でオビ=ワン・ケノービがルークに「クローン戦争」の話をする場面から、「クローン戦争」自体が長編ドラマになったが、まだ共和国の時代の話であり、帝国の支配になってからの暗い話が、映画「ハン・ソロ」やドラマ「オビ=ワン・ケノービ」で徐々に明らかになってきている。
「ローグ・ワン」で最後に死んでしまうキャシアン・アンドーのドラマは、マット・デイモンの映画「ボーン」シリーズの監督で、「ローグ・ワン」の共同脚本家でもあるトニー・ギルロイが指揮した。
笑いやジョークはほぼ無く、テンポの速い大人向けのドラマである。
最初はキャシアン・アンドーの子供時代の話から始まる。
帝国の鉱山の星に生まれ、事故で大人のいなくなった子供だけの村から、他の星:フェリックスで養子として育てられ、そこには養父母や親友、幼馴染や元カノなどがいるが、泥棒生活の中で帝国の備品を盗み、帝国支配の企業から目を付けられてしまい、そこを脱出してスパイへとスカウトされていく。
そして最初に引き受ける仕事が、帝国軍の金庫を襲い、金を奪う事。
この銀行強盗のようなシーンは、アルダーニと言う星が舞台で、そこで3年に一度発生するという”アルダーニの目”と言う自然現象が出てくるのだが、STAR WARS史上でも特筆すべき綺麗な絵となっていた。
銀行強盗に成功した後、キャシアンは無実の罪で刑務所に送られてしまう。
帝国の非人道性を表した場面だが、今度はここからのプリズン・ブレイクの話になる。
ここで牢名主の様な立場の、キノ・ロイと言う男が出てくる。
囚人たちに脱出するよう説得する演説は、これもSTAR WARS史上、最も感動的なセリフの一つだろう。
ちなみに彼はシークエルでスノークを演じたアンディー・サーキス。
他にも反乱軍の核となるかもしれない、まだ謎の多いルーセン・レイエルと言う男が出てくるが、彼が反乱軍のためにすべてを犠牲にしているというセリフも大変重かった。
この作品には他人を説得するようなセリフが多く、そのどれもがとても深い。
日本語訳だけではなく、英語での表現も見ると、よくわかる部分がある。
ルーセンは表の顔は骨董品店の店主なのだが、店に置かれている品々は、過去の作品に出でてきたイースター・エッグばかりで、これは面白かった。
ルーセンとともに、反乱軍側の人間にはモン・モスマが出てきた。
モン・モスマは「クローンウォーズ」で共和国の衰退期から存在しているキャラクターで、EP6:「ジェダイの帰還」で最初に登場した時は反乱軍のリーダーの一人だった。
その後EP3:「シスの復讐」では削除されたシーンだったが、「ローグ・ワン」でも再登場したキャラクター。
やはり今までは謎に包まれていた部分が多かったが、彼女の結婚や子供、つまり家庭の状況なども描かれた。
帝国側にも新しいキャラクターが何人も登場し、それぞれが色々と事情を抱えている。
出世のために他を蹴落とそうとする者や、母との葛藤を抱えている者、実は反乱軍のスパイになっている者など、それぞれがストーリーの中でポイントの役割を担っている。
このドラマにはジェダイは出てこないし、ライトセーバーもフォースも無い。
つまりSTAR WARS的には完全に裏の話なのだが、圧政に苦しめられた民衆が立ち上がるというドラマとして、STAR WARSの世界観に厚みを与えた作品だと思う。
怪獣も出てこないし、宇宙人も少ないのだが、なんか散切り頭の侍の様なのが出てきてちょっと笑えた。
ちなみに彼の名前はフリーディー。
後はスピーダーバイクが出てきた時は、その音だけで反応してしまったが、新しい宇宙船はたくさん出てきて、アクションもあり、ストームトルゥーパーもいるので、STAR WARSの世界には十分入れた。
「マンダロリアン」や「ボバ・フェット」、「オビ=ワン・ケノービ」で使われた、360度型のスタジオではなく、「アンドー」では実際のロケが多用された。
上からの撮り下ろしなど、確かにスタジオでは制限されるカットもあるので、臨場感は良かったし、フェリックスの街などのセットも素晴らしかった。
音楽はニコラス・ブリテル。
緊迫した雰囲気の演出に、今回も音楽はとても大事になっている。
全エピソード12話のメイン・タイトルテーマの編曲が違っていて、その回の話の雰囲気を伝えていた。
最終回の、アンドーの養母マーヴァの葬儀のシーンに演奏される音楽は、これだけで反乱軍の本質を伝えていると感じた。
実はこの養母も帝国を憎む一つの勢力で、次々と反帝国の目が現れていく時代。
最後はキャシアン・アンドーが反乱軍に加わるところで終わる。
再来年に放送予定のシーズン2では、その後のキャシアンがスパイとして成長していく部分になる。
徐々に「新たなる希望」に近づくため、シーズン2では他にもお馴染みのキャラクターが出てくるのではないかと予想される。
「反乱者たち」のアニメキャラが、実写となって登場する可能性もあり、これも楽しみの一つ。
「アンドー」なんて「安藤」と思った人もいたかもしれないが、STAR WARSではジョージ・ルーカスが元々サムライ映画の影響を受けているので、キャラクターの名前も日本語を捩ったようなものが多い。
実は「反乱者たち」には、「ジュン・サトー」と言う、もうちょっとで「ジュン・カトー」だったのになぁと言う日系人の様なキャラがいる。
彼は反乱軍の司令官なので、出てくる可能性が高いと読んでいるのだがどうなるか?
「アンドー」のシーズン2も楽しみだが、2023年1月からは「バッド・バッチ」のシーズン2、「マンダロリアン」シーズン3も始まり、アソーカ・タノのシリーズなど、またSTAR WARS盛沢山となっている。
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