ジャニーズの「嵐」がハワイでコンサート。
最初は「ふ〜ん」としか思っていなかった私だが、まさか行く事になるとは・・・。
日本人がハワイでコンサートをやっても、あまりパッとしないのが、今までのパターンで、今年は「キャリーぱみゅぱみゅ」が、昨年は「ミーシャ」がそれぞれワイキキシェルと、ニール・ブレイズデルで行った物の、やはり人が入らず、日本からのファンだけでは限界があった。
しかし「嵐」のハワイ・コンサートは、ファンクラブ限定で、さらに抽選の上で、チケット付きのツアーパッケージでのみ販売と言う、日本で行うライブ同様にかなり強気の構えで販売されたそうだ。
だが、海外公演の際には、現地枠と言う物があり、約半分の席は、現地で販売されるのが常。
ファンクラブのツアーで行くと、約30万円から、ホテルや飛行機のグレードによっては50万円台のパックもあるそうで、これは通常ハワイ旅行に行くのにかかる費用よりは随分高い。
そこで旅行は自分たちで手配して、コンサート・チケットだけ現地で調達した方が安く上がると思うのは当たり前。
現地枠を代理購入して欲しいと言う依頼が、随分あちこちから私のところにも来ていた。
だが、これには決まりがあって、現地人が購入できるのは4枚まで、現地清算のクレジットカードのみ、さらに入場の際にこのクレジットカードが必要で、購入者が一緒に入場する必要がある。
つまり代理購入だけは出来ない訳で、ここが最初のネックだった。
「嵐」やジャニーズのファンには、問題無い事かも知れないが、興味の無い私には一緒にコンサートに行く事が辛いだけだと思って、依頼は全て断っていた。
しかしダイアモンドヘッドクラブの常連さんから、送迎付きの依頼が来てしまった。
当初予定されていたサンドアイランドから、オアフ島西部のコオリナに会場が変わり、確かに自力で行くには大変。
常連さんを大事にするのがモットーのDHCとしては、最終的にスペシャル・チャーターとして、これをお受けする事にした。
現地枠の発売日初日にチケットマスターのサイトから20日の分を購入。
しかしその後もチケットが売り切れる様子は無く、新聞やテレビでも、随分広告を見た。
約1万5千枚の現地枠のうち、半分はスポンサーなどに配られるようで、実際に売り出されたのは7千5百枚ほどだそうだが、オアフ在住の約2万人の日本人と、20万人ほどの日系人を合わせても、小さいマーケットで売りつくすのは大変だったらしい。
またチケットが1枚$150と言うのも、「ちょっと行ってみる」と言う風にはなかなかならない。
最後の数日では、白木屋のKZOOラジオで、現地のクレジットカードでなくても購入出来るようになっていたそうだが、これは後で揉める原因になるかもしれないとの事。
初日の19日は、最終的には全てチケットが売れたと言う話だったが、空席も目に付いたと言う話を聞いていた。
初日に行った人からは、パーキングはすぐに止められるとか、並ぶ時間が暑いから対策が必要とか、並んでいる時間に軽食を取ると良いなどと言う情報を得ていた。
また、大きなゴミ袋を持ってきてほしいと言うお客さんの要望もあり、何に使うのかよくわからないまま持っていったのだが、これが非常に役立つ事になるとは・・・。
家から水やジュースなど積み込んで、「ジャック・イン・ザ・ボックス」でハンバーガーなど購入し、ワイキキに向かった。
4時半の開場に対して、2時半のお迎え。
コオリナまでは約1時間。
パーキングは広く、スタッフの誘導ですぐに止める事が出来たが、もうここで早速知り合いに遭遇。
なんとすぐ隣に止めた車から降りてきたのは、「マツモト・シェイブアイス」のノリコさんだった。
もう会場の周りは人だらけだった。
チケットマスターで買った人の、チケット引き替えの為の列を探していると、今度は星空ツアーのMasa君に会った。
そして並び始めるとワイキキ在住の妹分にも遭遇。
4時半まで列は全く動かず、その間にハンバーガーをお腹に入れたが、何しろ暑かった。
風が無く、湿度が高く、汗が噴き出てくる。
ファンの人たちは、手作りや販売されている応援グッズの団扇を使っていたが、コオリナ・リゾートのスタッフが、並んでいる人達にも団扇を配ってくれて、助かった。
上空は晴れていたが、北東の空が徐々に暗くなって行ったのが見え、これはシャワーが来るかもしれないと思ったが、雨の少ないリーワードサイドなので、来ないで欲しいと言う期待もあった。
会場の4時半になると列が少し動き始めたが、徐々に怒号や泣き声まで聞こえてきた。
スタッフが大きなイベントに慣れていないと言うのもあるのだろうが、本当に要領が悪かった。
整然としていた列は、やがてただの塊になってしまい、ゲートに通じる柵が明けられると、そこから人が流れ込み、もうわけのわからない状態。
私もお客さんと逸れない様にしながら、塊に流されるように入っていった。
列の最初の方は、お昼前から並んでいた人もいたそうだが、私たちとほぼ一緒に入った様な人もいて、あの炎天下にさらに数時間も前から並んでいた人は可愛そうだった。
実際に倒れている人、運ばれて行く人も見た。
怒鳴っているのはほとんどローカル。
喧嘩も起きていたらしい。
整理のスタッフはメガフォンも持たず地声で何やら説明しているが、あんなもの後ろに聞こえるはずがない。
ただ、日本からのファンは凄く大人しく、意外なほど落ち着いているのが印象的だった。
さてゲートでクレジットカードのチェックをして、会場に進むと大きなサインがお出迎え。
ここでプラスティックのレイをかけられたが、これもちゃんとした「嵐グッズ」だった。
正直、この王様風のマークが、まさに「嵐」の漢字から来ていると、大型スクリーンで見るまでは気付かなかった。
そしてさらに折り畳みの椅子が渡された。
自分たちのセクションに向かっていると、今度は「チョコハウス」のレイコさんとバッタリ。
昨日行った知り合いも多かったが、今日もみんな来ている様子。
特設のステージセットは、凄かった。
私が最後に行ったコンサートは、アロハスタジアムの「U2」だったが、セットだけは負けていない感じ。
そして通路にはレールが敷かれ、ここをムーヴィング・ステージが通るそうだ。
全てのセットに使った額は、ハワイでの今までのコンサート史上最高だったらしい。
セクションごとに区切られてはいるが、その中に勝手に自分で椅子を広げる。
足元は芝生ではなく、土がむき出し。
鞄を足元に置くと汚れるので、荷物を入れるためにゴミ袋が活躍する事になった。
そして5時半ちょうどにコンサートが始まった。
まず「嵐」がヘリコプターで登場。
既に会場のボルテージは最高潮。
私たちのエリアからメインのステージは距離があったが、ほぼ中央に大きなセリがあり、時々出てくる。
また、日本から持ち込んだと言う、10メートル×5メートルのムーヴィング・ステージが、会場の左右を動く。
さらに人力で動く小さな櫓が通路を動き回り、会場の最後方にも小さなステージがあって、一番近い時はほんの2〜3メートルの距離まで「嵐」が近づいてくれる。
これは大人数でもファンが喜ぶ演出。
皆さんお手製の団扇を振ったり、お目当てのメンバーの名前を呼んだり。
ただ最初に「ステージに駈け寄ったりはしないでください」と言うアナウンスがあったが、駆け寄るどころか、「キャー」と言う声もあまりない。
皆お揃いのペンライトを振っている為、拍手さえもあまり聞こえない。
ジャニーズのコンサート・マナーが徹底されている様だが、あまりにも行儀が良いので、こちらはちょっと肩透かしを食らった感じだった。
何しろこちらはコンサートだと言うのに素面。
勿論お客さんを連れて、帰りの運転もあるのでお酒は飲んでいられないが、一緒に盛り上がるには辛い物があった。
ちなみに「嵐」のメンバーで知っていたのは、松本君と二宮君だけ。
松本君は、実はDHCに同姓同名のお客さんがいると言うのと、以前ハワイでも放送していたドラマに出ていたのをチラッと見た事があるだけ。
二宮君は、映画「硫黄島からの手紙」で、ちゃんとした演技を見た事があるのと、なんと誕生日と血液型が一緒と言う親近感がある。
お客さんの話では、メンバーそれぞれ個性があって、単なるアイドルではなく、応援したくなるキャラクターなのだそうだ。
まあお世辞にも歌が上手いとは思わないし、切れ切れのダンスと言う程でもない。
MCで話す内容は、デビュー後の15年間を振り返ってと言う物で、「これからもヨロシク」以外は、特にメッセージ性がある物でもなかった。
だが、コンサート会場の、一種宗教的な雰囲気は、ジャニーズの演出の上手さなのだろう。
グッズの販売もさることながら、ハワイと生中継で日本全国200以上の映画館でビューイングが行われ、ハワイと合計して2日間で14万人が見たのだそうだ。
日本でのビューイングでさえ、抽選で、もちろん有料。
日本の経済力の底力を見た気がした。
さて、暗くなってくると、案の定ポツポツと降り始めた。
雨合羽を出したが、途中からかなり激しくなってきた。
もうこうなると足元は完全なぬかるみ。
荷物を入れていたゴミ袋は、大正解だった。
合羽の準備の無い人達は、全身ずぶ濡れ。
当初は、お客さん達と一緒に入ったら、すぐに出てきてパーキングで待機していようと思っていたのだが、「ジャニーズのコンサートは結構面白い」と言う話も聞いていたし、何しろ周りを人に囲まれて、簡単に抜け出せる感じではなかった。
最後には雨は上がったものの、結局最後まで、意外とあっという間で、楽しめた。
そして8時半に「嵐」がまたヘリコプターで去っていって終了。
その後駐車場までの移動は、もう泥沼の中だった。
少し靴の泥を落とし、ジュースを飲んで一息付いてから、今度はパーキングを出るのに30分以上かかった。
止める時にはイベントの大型パーキングに慣れているロコのスタッフがテキパキと誘導してくれたが、途中の雨でみんな帰ってしまったらしく、出る時はどっちへ行ったら良いかもわからず、しばらく全く動かなかった・・・。
フリーウェイに入ったのは9時半過ぎ。
フリーウェイは空いていたが、ワイキキに入るとまた渋滞。
今日からオアフでの「アロハ・フェスティバル」が始まり、カラカウア通りはブロック・パーティーの為にクローズしていたのだ。
何とかお客さんをホテルまでお届けしたのが10時45分。
その後ワイキキから出るのにまた時間がかかった。
家に帰ると、泥だらけの靴を早速洗い、自分もシャワーを浴びた。
上半身はそれほど濡れなかったが、下は泥跳ねが酷かった。
服も車も明日は洗う必要があるだろう。
なかなか大変な仕事だったが、良い思い出にもなった。
ところで、ハワイ州が9月19日を、『嵐の日』に制定するそうだ。
昔の『TUBEの日』の様に、1年で無くならないと良いが、やはりそれなりに経済効果はあったのだろう。
コンサートの為にJALが19便のチャーターを飛ばしたそうだが、これでは日本からの1万5千人の半分にもならない。
残りは定期便の席を確保した訳だが、「嵐」関係以外でハワイに行こうと思っていた人は、この時期チケットがやはり取れなかったらしい。
当然ホテルも多くが割り当てられ、日本人以外の旅行者も少なく感じた。
仕事が暇だった人もいたようだし、経済効果と言っても、多少偏っていたようだ。
白木屋のグッズストアは28日まで開いているそうだ。
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